Happy Birthday！まどか！

約束の日




高校を卒業して、３ヶ月が過ぎた。。。。







今日は臨海公園に行くはずやった。

そやけど雨やったから、家で昼食べて、まったりとＤＶＤでも見よういうことになった。

のリクエストで、オレがなすびチャーハン作ってやった。

本当に美味しい言うて、嬉しそうな。

作ってくれたから片付けるね！と台所に立った後姿に……

オレはごっつー不安になる……。



情けない……。


やっと告白して、がオレと付きおうてくれる言うてくれたっていうのに。


オレは今でも全然自信がないねん。






「なぁ、。……オレ、お前が欲しい。抱きたいんや…。」



「あ、あの……姫条君？？」


「不安なんや…。」



「…姫条君……？」



卒業式の時、一度は断られた。そやけど、諦めへん言うたら、ＯＫしてくれたんや。

そう……一度断られたんや……。

はオレがしつこいから、断りきれんかったんやないやろか？

ホンマはオレの事好きとちゃうんやないか？

そんな不安がいつもあるんや。オレからしか好きや言わんし…。

まだ好きや言うてもろてない。キスは……した。でもいっつもオレからや。

ホンマはオレの事好きちゃうんやないか？我慢してるんちゃうか？？

ずるいけど、体繋げられたら…それを許してくれる事が…………。

ダメやな……。

ちゃう。ホンマは、体を許してもろても、きっと消えないんや。

欲しいものはそうやない。

なんやこれ？どないしたんや？



台所から戻って来て、テーブルの反対側にが座る。

その表情がこわばっとる。……当たり前や。



「き・姫条君……今？……ここ……で？」

の震える声。

バカか、オレは！何を言うてんのや…。

パッと顔を上げたら、真っ赤な顔をしたと目が合うた。

恥ずかしそうに視線を落とす……。

「すまん！どうかしてたんや。オレ。」

こんなことで、嫌われたくはない。

やれたらいいんやない。の心が欲しいだけ、確認したいだけなんや。

「不安…なんや。」

情けないけど、それが本音や。




「ねぇ。何が不安なの？」

まだ真っ赤な顔のまま、でも心配そうにオレを見る。

「…………」

オレの事が好きか？なんて聞けん。


「私が何か不安にさせているんだよね？？」

「…………」

の顔が見られへん。つい背中を向けてしもた。

「……ごめんなさい。」

「謝って欲しい訳ちゃう！」

思わず大きな声になってしもた。

ビクッとするがおる。

「あ、すまん。」

は静かに首を振って言う。


「ううん。…あ、あの…ね…」


何や言いにくそうに、更に顔を赤くして…


「私が姫条君に抱かれたら…不安…消える…の…？」

消え入りそうな声で聞く。

ちゃう。抱きたいのは確かや。そやけど、そうやない！


「ちゃう…。そうやない…。オレのモンやって証拠が欲しいだけや…。」

「え？」

かっこ悪い。本音が出た。びっくりしとる。そうやな…。

ガックリとしてるオレには笑った。

「変な姫条君！」

「は？」

笑い事とちゃうやろ？？なんやねん！！！！

ムッとしたオレに

「証拠って何？……私、姫条君のものでしょう？」

「へ？」

「？……違うの？…それで、姫条君は私のもの……だよね？」

「は？」

なんやて？マジ？ジブンそない思うてくれてたんか？

「オレはそうやけど…はオレのこと好きなんか？」

聞いてみたかった。それを……。

きょとんとしとる。

「え？今なんて？」

なんでわざわざ聞き返すんや？

「そやから、はオレのこと好きなんか？」


バシッ


テーブル越しにひっぱたかれた。

「何すんねん！」

思わず立ち上がる！

「何よ？姫条君は私が好きでもない人と付き合って、

キスする子だって思ってたの？？」

そう言いながらが泣きよる。

「……。」

側に行って抱きしめようとする。

その手をパシッと振り払われてしもた。

「ひどい。」

そう言って涙いっぱいの目でオレを睨む。


痛い…。手を振り払われる事がこんなに痛いって知らんかった。

「すまん…。」

後ろからそっと抱きしめる。

「知らない。」

それでも、今度が大人しく腕の中におってくれる。

「そやけど…な？オレ…ジブンに好きや言うてもろたことないねんけど。」

情けない。ホンマ、オレかっこ悪いよなぁ？

「え？」

パッと顔をあげてオレを振りかえる。

「うそ！？」

じっとオレを見つめる。

「ホンマや…。」

オレ、マジ、かっこ悪い。。。

「ジブン、断りきれんかっただけやないかとか、だんだん思うようになってきてん。

信じてない訳やないねん。

……頭では分かってるつもりなんやけど……心がついていかんねん。」

ああ、もうどーせかっこ悪いんや。全部ぶちまけたれ！

「……………」

「………………」

「ごめんなさい…」

何にごめんや？

「そやから！謝って……」

欲しい訳とちゃう！言おうとした。

その前にに飛びつかれ、押し倒される。



「ま、まどか、大好き！」


突然のからの告白！！！！

ま、まどかぁ〜？

反則や！下半身直撃や。

くるっと体制を入れ替え、を腕の中に閉じ込め、上から言う。

「オレもや。…愛してんで。」



キスをした。




今までにない…熱く…深い…キスを……。



が固まっとる。真っ赤になって…。

欲しい。この思い伝えたい…。

そやけど…。

一番欲しかった言葉をから貰えたんや。

急いじゃダメや。のペースに合わせなあかん。


そ、そやけど…止められへん！！


キスを唇から首筋に移した瞬間、がグッとオレの体を押し戻す。

「き、姫条君！待って！」

真っ赤になって、泣き出しそうに言う。


「す、すまん！」


バツが悪うなって、を抱き起こし、横に座る。落ち着けオレ！

「怖がらせてしもた？」

伺うようにを見る。嫌わんといてや？

「ううん。びっくりしたけど…」

真っ赤なが言う。

「オレが怖くないか？」

「え？姫条君が？？」

また姫条君に戻っとるしな。はぁ〜。

「姫条君のことは…怖くない…よ？」

「ホンマに？」

「うん…。ただ…」

「ただ…？」

恥ずかしそうに更に真っ赤になって

「あの…だって…その…わ、私…初めて…だから…やっぱり…怖い…よ？」

そうオレに告げてくれた。

そうやろとは思ってたけども、メッチャ嬉しいやんか！


「……………。」

恥ずかしい…そう、聞こえるか聞こえないかそんな小さな声で言う。

初めてやのに、こんなムードも何もあったもんやない状況で！

こんな何でもない日に昼間っからなんて、冗談やないよな。

オレはバカやな…ホンマに…。

「………………」

真っ赤になって俯いて黙り込んでしまったになんて言うたらええんや？

ああもう、どないしよう？愛しくてたまらん。

「……？」

そっと肩を抱き寄せ、顔を覗く。


「……………」

あ、マジどないしよう？ちょっと焦る。この雰囲気どうしたらええんや？

何や、困っていると、突然、

「あ、あのね！」

意を決した顔のがじっとオレを見る。

「な、なんや？」

ドキドキする。

きゅっと首に抱きつき、耳元で言うた。



信じられない言葉を！！


「ほ、ホンマか？？」


グッと首から引き離し、真っ赤な顔のに聞く。


言葉にならずに、頷く…。




「ヨッシャー！！」





をギューッと抱きしめ、オレは叫んだ。


「き、姫条君！い、痛いみたい…。」


夢中でギュウギュウ抱きしめていた。



でもかまわへんやろ？？



ジブン笑ってるやん！


















「再来週のまどかの誕生日に、私を貰ってくれる？」










ＥＮＤ
(C)KanoNakaizumi‘Lemonade’
姫条君ＢＤ記念フリー



■　花野の言い訳　■

キャー!やってしまいました？
ごめんなさい！逃走！ぴゅ〜ん。

なんだろう？付き合ってても不安。
私の中の姫条君はそんな感じ。
自信満々に見えて、実は淋しがりや。
そんな姫条君を書きたかった！
全国の姫条君ファンの方！すみません！


おめでとう！まどか！！未来の誕生日設定だけども！(笑)
え？何？しかも誕生日当日じゃないじゃん！て？
それは……。それは……。おいといてよ！
書いたら裏行きだし！！

という訳で（どんな訳じゃ！）…

とにかく！まどか誕生日おめでとう！！

このＳＳは2005.6/4(長ッ)まで、フリー配布しちゃいます！
アップ時は姫条君の誕生日まで！と思ったのですが、
このお話未来なので！ちょうど卒業後で姫条君の誕生日の２週間前！まで
延長することにしました！いらない？いらなくても貰って！（え？）
配布終了しました。ありがとうございました。

2005.6.7　花野

*　「UPA☆LAND」様のまどか生誕祭に参加し、李 空様より挿絵を頂きました。
　

ｂａｃｋ