Present


今日は、オレの姫の誕生日や。


ホンマは、誕生日プレゼントなんて貰うことはあっても、

オレから、あげることなんかないねん。

ほれ、一人暮らしの苦学生っちゅーヤツやしな。

そやけど、ポイント稼ぎやなんて口実言うて、去年も一昨年も、

姫にだけはどうしても送りたかった。

どんなん好きか分からんくて、オレ好みのプレゼントになってしもたけど。



そやけど、今年は少しだけちゃう。


この前、姫は頑張りすぎて、体調崩してしもた。

1週間も会えない淋しさに、一目でも会いたくて、お見舞いちゅーヤツに行ったんや。


初めてあがった姫の部屋。


きちんと手入れされ、その存在をアピールしているオレのプレゼント達。


姫はアンティークを好きやった訳ちゃうと思う。

でも、オレのプレゼント達は、まるでオレの居場所はここだとでも言うように、

姫好みの部屋に違和感なく、溶け込んでいるようにも見えた。

「ちゃんと飾ってくれてるんやな。」

ボソッと言ったオレの言葉に、姫は、

「もちろん!姫条君のプレゼントが似合う部屋にしたいなって思ってるんだよ。」

ちょっと照れながら、話してくれたんや。



そやから……。


今年の姫の誕生日には時計を送るんや。


これからの時間を二人で一緒に過ごせるように…。


そんな願いを込めるやなんて、オレらしくないやろか?


まだ、言えないけど…。

いつか…プレゼントの意味を教えるんや。

ラジオもテーブルランプも、込めた願いがホンマはある。


いつか、想いを伝え、姫がいつもオレの隣におってくれる日が来たら……その時に。



END

Happy Birthday!主人公ちゃん!

(C)KanoNakaizumi‘Lemonade’



まつるさん宛のBDプレゼントを読んで頂いた方へ

姫条君のお話の半端な形でのアップのお詫び?にこんな突発SSを書いて見ました。
こんなんで良ければ…こっそりひっそりと
フリーに致しますので、良ければ、お持ち帰り下さい。
ケーキと写真はお借りしている素材です。ここからは持ち帰らないで下さいね。
フリーではありますが、メールフォームかBBSで報告をお願いします。
お礼に伺います。よろしくお願いします。2004.5.18花野

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